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トップページ > お知らせ > いじめ事案に関する調査報告書の公表を求める申し入れ
 
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平成29年2月22日

大津市教育委員会 教育長 桶谷守 殿


いじめ事案に関する調査報告書の公表を求める申し入れ


○○氏代理人弁護士 石 川 賢 治


  1. はじめに

     当職は、○○氏(以下、「被害児の保護者」と言います。)の代理人として、本書を呈します。
    被害児の保護者のご長男である、○○君(以下「被害児」と言います。)は、大津市立○○小学校(以下、「本校」と言います。)に在学中、複数の同学年児童との関係において、仲間はずれにされる、からかわれる等のいじめを受けました。
     被害児の保護者は、被害児が小学校4年生の1学期頃から、被害児が「仲間はずれ」や「からかい」のいじめを受けていることについて、担任の指導のあり方について本校に電話で指摘を寄せていました。
     しかし、担任の対応は、その後も、被害児に十分寄り添ったものとならず、被害児は、担任への不信感や失望感を募らせる中、2学期から不登校となり、本校では担任を交替するといった対処をしましたが、本校教諭全体に対する信頼感を失った被害児の登校が再開されることはなく、被害児は現在もなお不登校のままです。
     もっとも、被害児は、被害児の保護者の尽力により友人たちとの交遊関係を再構築させることに成功し、放課後の校庭で友人たちと一緒に遊ぶこともありますが、このことが一部の父兄には怠学であるとの誤解を招く結果となっています。被害児の保護者は、この誤解が解消されるため、及び、被害児及び被害児の保護者の名誉が回復されるためには、報告書の公表が必要不可欠であるとの思いから、大津市教育委員会に対して、繰り返し報告書の公表を求めてきましたが、大津市教育委員会はこの求めを無視し放置し続けてきました。そもそも、いじめ事案の報告書は、後述するように、いじめ事案の再発防止の観点からも速やかに公表されるべきものです。そこで、本申入れに及びますので、速やかに報告書(付属書類3枚含む)を公表する措置をとってください。

  2. 本報告書の経緯と内容

     被害児が不登校となったことから、被害児及び被害児の保護者の訴えは、平成27年10月19日、いじめ防止対策推進法28条1項2号に該当するものとして、「いじめによる重大事態」として取り扱われることとなり、平成28年1月12日、教育委員会の諮問を受けた「大津市立学校いじめ等事案対策検討委員会」が調査を担うこととなり、10回の会議を経て報告書が取りまとめられました。
     報告書は26頁からなっており、被害児及び被害児の保護者からの訴えを20件の事案に整理した上で、平成26年11月頃から平成27年1学期までの間に、同級生から「ストーカー」と言われたり、サッカーに入れてもらえなかったり、「加齢臭」とからかわれたりするなど、計14個のいじめ行為が認定されています。
     また、報告書では、「学校の対応についての検証」という項目で、本校における具体的な問題対応として、からかい行為に対して即時に対応しなかったことが次のからかい行為の発生につながったこと、被害児の保護者から指導のあり方について指摘があったにも関わらず再度の事実確認や指導しなおすなどの対応ができていなかったことなどが指摘され、「担任や学校が、一つひとつの訴えに丁寧かつ誠実に対応したとは言い難い」と総括し、「事案への対応は、まず、児童の思いを傾聴し、受容することから始まる。」「学校は、児童及び保護者の切実な気持ちをしっかりと受け止める対応を再確認しなければならない。」と提言しています。
     さらに、報告書は、「正確な事実把握の重要性についての理解が乏しく、事実確認が不十分であったことは大きな反省点である。」「表層的な指導に終始せず・・・児童のいじめに対する意識の向上を図るため学級全体の課題として指導を行うなど、抜本的な手立てを講じる必要があった。」「本件も担任だけではなく複数の教員が対応していたが、このことを『組織的対応』と称するものではない。・・・校長の指揮監督の下、関係する教員が情報を共有する。そして、・・・様々な角度から検討し、児童理解に基づく重層的な対応を図ることが『組織的対応』である。この点は学校として早急に改善が必要である。」「明確な方針が迅速に打ち出されなかった結果として、・・・状況が複雑化することとなった。・・・管理職として、校内の状況を把握しきれていなかったことにより現在の深刻な事態になっていることを重く受け止めなければならない。」など、学校及び管理職の対応を厳しく批判しています。

  3. 本報告書の意義

     報告書が指摘した上述の事柄はいずれも、現在なお多くのいじめ事案において散見されるところであり、報告書の指摘は多くのいじめ事案に共通のものとして生かされるべきものばかりです。報告書は、「本件に関わっても、14件の事案について『いじめと捉えることができる』と結論付けたが、学校はその一つ一つの事案に対して、いじめとしての認識を持ててはおらず、互いのトラブルとしてお互いの謝罪等の表面的な対応で終わっていた。」とも指摘していますが、これなども、大津市の中学生いじめ自殺事件でも見られたところであり、そして今もなお多くの学校現場で繰り広げられている光景でもあります。報告書は、「この『教員のいじめに対する見方・捉え方』については、教育委員会としても再度襟を正して取り組んでいかなければならない」としていますが、このような警鐘は、全国の教育現場において共有されなければならないものです。
     このことは、報告書のいじめ認定部分についてもまた同様です。報告書が指摘するように、「『教員のいじめに対する見方・捉え方』には差が生じているのが現状」です。こうした差異を平準化していくためにも、報告書は広く公表され、多くの教員が自らの体験と照らし合わせることができなければなりません。

  4. まとめ

     上に述べてきたところの繰り返しとなりますが、報告書は、何がいじめであるのかという「いじめに対する見方・捉え方」について認識を共有するため、あるいは、いじめに対する学校現場の対応が今なお旧態依然として進歩がないことを幅広い層の人々が共通の認識として保有し、いじめ事案の再発防止ないし根絶という困難な課題について市民全員が具体的に考え議論するための貴重な資料として活用されるべきであって、いわば市民共有の財産として公表されることが大原則とされなければならないと考えます。もちろん、その場合には、プライバシーへの配慮や被害者の気持ちに寄り添う姿勢が忘れられてはなりませんが、それらが、公表しないための安易な言い訳として用いられるようなことは厳に慎まれるべきです。
     大津市教育委員会は、平成23年に発生した中学2年生いじめ自殺事件において、世間から厳しい隠蔽批判を受け、早々に調査を打ち切り、いじめと自殺との関係を不明と結論付けたことに対して、調査報告書でも疑問が呈されました。本件においても、大津市教育委員会は、14個のいじめ行為が認定される事案が発生したこと、学校や管理職の対応に数々の問題点があったと報告書において評価されていることを公表していませんが、これもまた広い意味では隠蔽と呼ぶことができると考えます。大津市教育委員会が、上記事件の教訓を忘れてしまったのではないかとの疑念すら生じます。大津市教育委員会は、平成23年の事件の経験から、いじめ問題に対して全国でも先駆的な教育委員会たらんことを方針決定したはずであり、当時、第三者委員会のメンバーであった桶谷教育長は、その具体化のために率先してリーダーシップを発揮することが求められているはずです。それにも関わらず、報告書の公表を求める、被害児及び被害児の保護者の訴えに耳を傾けることなく、今回の事態に至っていることをとても残念に思います。
     今後は、早急に被害者サイドと協議の席を設け、報告書(付属書類3枚含む)が公表されることを申し入れますので、速やかな回答をお願いします。回答は、弁護士石川賢治宛にお願いします。

  5. 以上

 
 
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最終更新日:2017.03.07 ↑ページトップへ
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